絵画のみならず織り物、切り紙、刺繍など、いずれも緻密で色彩と構成の妙に富む様々な表現を生み出し続けている。
そのカラフルで心踊る表現は、実際彼女に見えている風景であり、ほとんど言葉を発しない彼女の言葉なのである。
様々な画材を使い、自らの作品を素材にしたコラージュや立体作品も制作している。音楽も大好きで20年以上チェロを習っている。
その手法は多岐に渡り、最近は石けんの泡で作品を包み込むという手法にこだわっている。
コピー機を使って、自分の顔とその時々の気に入ったものを写し取ることを毎日の日課としている。
始まりは、両手に絵の具をたくさん付けること。そしてキャンパスに向かって大きく指を広げて叩くように描いていく。
その時々で興味あるものを集合させて描くのが好き。絵の中に登場するキャラクターは本人と妹の他にオリジナルキャラを描き込むことが多い。
魔法使いやヒーロー・ヒロインが出てくる物語が大好きで、5歳の頃から折り紙を切ってお話に出てくる登場人物やアイテムを表現をしている。
古代なのか宇宙なのか未来の言語なのか、彼女なりのタイポグラフィをノート一面に書き綴っているものである。
思いのままに打っていく点描や短い線の集積に何かを見出し、その世界にとめどなく没入して行く。
小林は養護学校中等部の在学中に、日記も作文もすべての文字を独特の形にアレンジして書くようになった。
絵画の主なモチーフはディズニーランドと迷路。広がっていく多重構造の迷路は見る人を迷宮に誘い込む。
クーピーペンシルやクレヨンを塗り重ねることで作り上げられた作品は、一見すると、素早い鉛筆の動きを要する激しい制作態度を連想させる。
ロゴマークや文字に強いこだわりを持ち、小学生くらいから好きなものを絵に起こすことをほぼ毎日行っている。
常に支援員との会話を楽しみながら繰り返し作品制作は行われる。自分が好む自動車や食べ物、人物を言葉にして確認しそれを絵に起こす。
彼女が描く作品のほとんどは「お城」。それは、ぬり絵に描かれた女児向けアニメに登場したお城をイメージして描いているそうだ。
長年花をモチーフに描いており、近年は一つの花にこだわり何か月も同じ花を描き続けることがある。
紙に黒のボールペンで幾重にも円を描きこんでゆく。その日の感情や思いが、塗り重ねた円の一つひとつに濃く映し出されていく。
無数の緑色がとくに美しい。赤と緑を同じ色に感じるので、青磁の壷をやさしいピンクに描く。
国内だけでなく、ドイツ、フランス、スペイン、中国、ベトナムといった海外のグループ展にも多数参加。
彼が真っ白いキャンバスに表現するのは、0.03から0.7mmまでのペンで描く唯一無二の個性豊かなキャラクター達。
どこかエスニックでありながらどこかモダン的でもある彼の摩訶不思議な作品群は、老若男女幅広い世代の視線を集める。
複数の扇形を小さいほうから順に重ねながら描いていき、その上に溝引き棒で3列の点を打つ。
電車とアイドルを愛す。キャンバスという大地を、狂気的と言っていいほどの密度で縦横無尽に繋ぐ電車。