人生は、予期できないからこそ。Shimaoka Fumieはペンを片手に宇宙を描く「聴く美術館 #8」

この春スタートした福祉実験カンパニー・ヘラルボニーの契約アーティストにフォーカスするポッドキャスト「HERALBONY TONE FROM MUSEUM〜聴く美術館〜」。


俳優・映像作家・文筆家として活躍する小川紗良さんと、ヘラルボニーの代表取締役社長の松田崇弥(たかや)が聞き手となり、アートに耳を澄ませながら、作品の先に見えるひとりの”異彩作家”の人柄や、これまでの人生に触れていきます。


今回のゲストは、繊細な模様が広がり続ける作風で知られる異彩作家・Shimaoka Fumieさんと、お母様のヒサコさん。独特な制作スタイルや、印象的な彼女の「座右の銘」について伺いました。

 

# Fumieさんの仲間たち

崇弥:本日お越しいただいてるのは、Shimaoka Fumieさんという、大阪在住の作家さんです。。

小川:(iPadで作品を見て)いやすごい、もう緻密。

Shimaoka Fumie「宇宙」

 

 

崇弥:小さな丸やセルを繋げて、好きなものや想いみたいなものまでも描いていくっていう。幾何学模様のような、葉っぱの葉脈のような。何か生物の細胞をぐっと拡大したみたいな世界観です。

 小川:何か生物の細胞をぐっと拡大したみたいな世界観で、色彩も豊かですよね。

 崇弥:そうなんです!そんなFumieさんが、大阪からリモートでお母様と一緒にご出演してくださっています。

ヒサコさん:(画面越しに)はじめまして!

小川:Fumieさんが手を振ってくださいました!ありがとうございます。そしてお母様もよろしくお願いします。

崇弥:お母様もどんどん喋っていただいて問題ございませんので、よろしくお願いします。

小川:ということで、今日はいろいろ作品のお話を聞いていきたいんですけど、まずお住まいは、大阪なんですかね。

ヒサコさん:はい、そうです。

小川:今は主にご自宅で作品を作られてるんですか? 

ヒサコさん:そうですね。昼間はね、作業所に行って。(Fumieさんに向かって)何してるんだったっけ? ボタンとか?  

Fumieさん:ボタンとか

ヒサコさん:ネジを? 

Fumieさん:入れたりとか。

ヒサコさん:で、帰ってきて、みんなでご飯食べた後に、テレビとか見ながら、ぼつぼつ描いてるよね。

崇弥:先日もお伺いしたら、テレビを見ながらマイペースで描かれていました。さっそくFumieさんに聞きたいのですが、以前「絵を描く前にお呼びがかかる」みたいなことをおっしゃってましたよね? 

ヒサコさん:そうだよね、描けって言われるよね? 

Fumieさん:うん。(少し微笑んで)

崇弥:あ、笑ってる感じだ。

ヒサコさん:「こんなんしたらどう? 」ってポっと(声が)聞こえてくるんよね?  

崇弥:なるほどね。

ヒサコさん:とりあえず何を描こうとか、どういうふうにしようとか、前ふりはなくて、いきなり何か描き出す感じです。

小川:それをテレビを見ながら、日常の中でやってるんですか。

ヒサコさん:そうです。毎日ね、テレビやビデオを見たりウォークマンを聞いたりとか、ゲームしながらとか、なんか集中して描いてる感じですね。

小川:へえ。この緻密な絵は何を使って描いてるんですか? 

ヒサコさん:これですよね。ふみさん、ちょっと見せて? (絵を取り出す)

小川:おー!実物ですね。何で描いているんですか? 

ヒサコさん:極細マッキーや水性ペンですね。(Fumieさんにむかって)他にも描く? 

Fumieさん:あのな、仲間たちが…。

ヒサコさん:何か言ってくれるんだよね? 「こうしたらいいよって」。仲間たちが「これ描いたらいいよ」「この色使うといいよ」って。

崇弥:「こうしたらいいよ」って言ってくれる仲間たち、私も欲しいですね。いつからFumieさんの心の中に仲間たちが現れたんですか? 

Fumieさん:心の中じゃなくて、普通の仲間。

ヒサコさん:心の中じゃなくて、いつも居てるんだよね? 

崇弥:いつも居るっていうのは、横に居たりとかするっていうことですか? 

Fumieさん:J SOUL BROTHERS。

小川:おぉ、三代目J SOUL BROTHERSが仲間なんだ!

崇弥:いろんな人を仲間につけられるね。

ヒサコさん:ねぇ。EXILE大好きだもんね。

崇弥:私、Fumieさんからバレンタインもらったのすごい嬉しかったんだけどな〜(笑)

小川:あら、心は三代目J SOUL BROTHERSのほうに(笑)

崇弥:いやいや!ありがとうございます!絵を描くことはいつぐらいから始められたんですか? 

ヒサコさん:いつからだろうね? ちょっとわからないんですけど、これが(作品を見せる)。

崇弥:うわー、すごい!

ヒサコさん:カップヌードルの工場に行って、初めて何か描いて持って帰ってきたときに、他の子どもたちが「スゲー!」って驚いて。絵の裏に2014年6月7日と書いてあって、これが証明みたいな感じなんですけど。

小川:それはおいくつぐらいのときですかね? 

ヒサコさん:いくつだろう。いま39歳だから9年前、30歳。

崇弥:いやすごい。カップヌードルの麺に、幾何学模様がばあっと広がっているこの作品が処女作ということですね。

ヒサコさん:そうですね。残ってる作品の中では一番古いのかなって。

小川:この絵を見られてご家族も、これはすごいぞってなりましたか? 

ヒサコさん:実はそうはならなかったんですけど、本人はここから描き始めたっていう感じです。

崇弥:そのときはFumieさん、誰かからご指示があったんですか。それとももう自分の感性で描いたのでしょうか? 

ヒサコさん:カップヌードルの作品以降は、ずっと誰かが描いたらいいよって言ってくれるの? 

Fumieさん:うん。

小川:仲間はいつもなんて言ってるんですか? 

Fumieさん:はぁ。

崇弥:はあって!笑

小川:「描きなよ!」っていう感じで言うんですか? 

Fumieさん:「描いた方が落ち着くよ」って。

崇弥:ああ。落ち着くんだ。

ヒサコさん:「描いたように描いたらいいから、描き」って。

小川:という声が降ってくるんですね。 

崇弥:それはきっとFumieさん自身の心の持ちようだとか、Fumieさん自身が健康的に幸せに生きるためのアドバイスというか、身近でしてくれる存在ってことですもんね。 

ヒサコさん:おっしゃる通りかもしれないね。それで本当に気持ちがすっきりしたり、落ち着いたりするって言ってましたのでね。

崇弥:素晴らしいことだ。

Shimaoka Fumie「花火」

 

小川:お母様はそうやってFumieさんが描き始めてから、どのように感じましたか? 

ヒサコさん:最初は全然知らないところで描いていたので、私も「ちゃんとしたものを描きなさい」と、今思えば押し付けていたのかな思います。何を描いているのか聞くと、物の名前はちゃんと言ってくれるんですけど、モチーフが何なのかはわからなくて。絵を習ったこともないですし(絵が身近な)環境ではなかったのですけれど、勝手に描いてたっていう感じです。本当に絵が湧いてきてたって感じですね。 

小川:Fumieさん、小さい頃からモンテッソーリの教室に通ってらっしゃるんですよね。

ヒサコさん:そうですね。細かいこととか、机に向かってすることが得意な子だったので。それで、そこでその先生との交流もあって、楽しそうにしています。

小川:学校ではいつもどういうことをされてるんですかね? 

ヒサコさん:大人のドリルみたいなんやね。算数、国語とか英語とかやりながら、今日あったこととか、今週あったこととか、先生と相談しながら、ご飯食べて帰ってくるって感じですね。

小川:その中でFumieさんの好きなことってどんなことですか? 

ヒサコさん:(Fumieさんに向かって)どんなことですかって!

(Fumieさん、目を閉じている)

崇弥:Fumieさんはどうですか? 寝ちゃったかな? どんなことをモンテッソーリでするのが好きなんですか? 

ヒサコさん:何かお話してるよね。

Fumieさん:話してるのと曼荼羅。

ヒサコさん:ああ、曼荼羅もしてるよね。

小川:え、どういうことですか?  

ヒサコさん:仏教の曼荼羅みたいな、色とりどりの模様を塗ったりとか。そういう塗り絵もしてますね。

小川:やっぱり絵が好きなんですね。

#座右の銘

崇弥:ちなみにFumieさんは、どんなお子さんだったんですか?  

ヒサコさん:本当にね、明るくて元気でね、ニコニコしてて、頑張ってたなって思うんですけど。ちょっと足を怪我してから、ホテルでナプキンを折るお仕事も…ね。。

崇弥:ものすごいナプキン折るのが上手なんですよ。しかも、有名ホテルですから。どこでしたっけ? 

Fumieさん:リッツ・カールトン!

小川:おぉ〜!すごい!

崇弥:リッツ・カールトンでタオルを畳みまくってたんですよね? 

ヒサコさん:畳みまくってたんですよ。几帳面で折り紙とかも得意だったので、それを見込まれて採用していただいだんですけど。(Fumieさんへ)ん、どうした? 

Fumieさん:それから始まった。

ヒサコさん:それから始まった? なにが始まったん? まぁまぁその頃までは元気やったんですが、私も当時はあまり詳しくなく後から知ったんですけど、ダウン症では青年期退行というのがあって。思春期ではないんですけど、壁にぶち当たることが多いんだそうです。うちもそのときは昼夜が逆転して、大変な状況でしたね。

崇弥:なるほど。その時期のことはFumieさんも覚えているんですか? 

ヒサコさん:覚えてる? この人は本当にいいことは覚えてるけど、悪いことすぐ忘れるタイプなんで(笑) 

崇弥:いいことだけを覚えておきましょう。私もそれが大切だなと思います。

ヒサコさん:周りは本当に大変心配したんです。その中で本当にまた目も見えんくなった時期もあって。 

Fumieさん:半分半分やけどな。

ヒサコさん:半分半分やけどな!うふふ。

崇弥:そっか、目がね。失明の可能性があったっておっしゃってましたよね。 

ヒサコさん:そうなんです。失明というか、もう目が真っ白になって、その混濁が取れるかどうかっていうのがわからなくて。もう何もかも落ち込んでいたときに、コンタクトを目に入れて視力を回復するっていう療法でまた目が見えるようになって。それが今の細かい絵を描くことに結びついたんですね。

小川:そうか。確かにこれだけ細かい絵を描くってなると、視界っていうのは本当に大事ですよね。

ヒサコさん:そうなんです。そのときはどん底だったんですけど、コンタクト療法で前より視力が良くなったので、人生はなんというか…

Fumieさん:0.3か0.4。

ヒサコさん:うん。視力が0.3か0.4まで回復して。もうそれまでは0.0なんぼの世界やったんですけど。

Fumieさん:0.03。

ヒサコさん:やったのにね。

崇弥:じゃあ今はもうJ Soul Brothersもまじまじと見られる状態なわけですよね? 

Fumieさん:ふふふふふふ!

ヒサコさん:めちゃくちゃウケてますね!笑ってる。

崇弥:よかったね、Fumieさん!

ヒサコさん:視力が落ちてる時期はテレビも見られないし、本当にもう閉ざされた闇の中にいましたね。

小川:なるほど。そんなFumieさんなんですけど、座右の銘があるって聞いてます。

ヒサコさん:そうなんです。座右の銘で、ここにあるのかな。(探しながら)高校の時に「何か描いてください」って言われたときに、本人が選んで描いた色紙なんですけど。これが何かその…

Fumieさん:どん底から、上がってきた。

ヒサコさん:底から上がってきた。まさにFumieのことを予測してたような座右の銘だったので。

小川:へえ、これちょっと読んでいただいてもいいですか。

ヒサコさん:じゃあ読んで? 

 Fumieさん:「人生、予期しないことが、起こるから、面白い。」

小川:おぉ。 

崇弥:いい言葉ですね。

ヒサコさん:高校生の時に「自分で格言を一つ書きなさい」っていう授業のときにこれを選んで帰ってきて。多分字体も元を真似して描いた字体だと思います。

Fumieさんのご自宅

 

小川:うんうん。すごく素敵な味のある字ですねえ。 

崇弥:そこからね、ヘラルボニーともありがたいことに出会わせていただいて。

ヒサコさん:本当に。ほんで、習字好きなんで書き初めしたら、迷わずこう描いていました。

小川:わ!いいですね!

崇弥:「愛をこめて」って書いてますね。

小川:力強い。

ヒサコさん:迷わず描いてたので、以前から温めてたのかなとびっくりしたんです。

小川:字を書くのも好きなんですか? 

ヒサコさん:そうですそうです。 

崇弥:Fumieさんが何か指示を出されてますね。これを見せろということかな? 

ヒサコさん:え? これ? 

崇弥:何を見せてくれるのかな? 

小川:2人の仲の良さが伝わってきますね、この画面から。

崇弥:ちなみにこの愛を込めてっていうのは、誰に対して愛を込めてなんでしょうか? Fumieさん。

ヒサコさん:歌の題名なのかなと思ったりしたんですけどね。『愛を込めて花束を』ってちょうど妹が結婚したときにBGMで流したから。どうだろうな。

崇弥:Fumieさんはどうですか? 。今は上を見上げていらっしゃいますけど。どうですか? お母さんの予測は当たってますか? 

ヒサコさん:当たってる? 

Fumieさん:たまに当たるけど、これは…

ヒサコさん:違う? 

崇弥:それは違うんだと。

ヒサコさん:人生何が起こるかわからないといえば、Fumieの絵を見出してくださったのが松田さんなんですよ。電話で「横断幕に使います」って言われて、一体なんのこと言ってはるのか、最初わからなくって。

崇弥:そうなんです。パナソニックさんのビルにドーンと大きく横断幕を出させていただいたときに、Fumieさんの作品がすごく素敵なんじゃないかと思いまして。それで、お母さんとFumieさんがその横断幕を見にいらしていたときに、私、ばったり会ったんです。

小川:え!すごい偶然! 

崇弥:それで記念写真撮影して。こんな嬉しいことないですよね。

 

#将来は衣装もデザイン? 

小川:Fumieさんって個人で活動されてるじゃないですか。松田さんはどうやって出会ったんですか? 

崇弥:障害のある人たちの「きょうされん」という団体があるんです。そこ経由でアートコンクールを見にいったら、Fumieさんの絵と出会いました。すごくかっこよくて、ぜひヘラルボニーとしてもお会いしてみたいとお繋ぎいただいたんです。

小川:惹かれるものがあったんですね。

崇弥:そうですね。本当にね。

ヒサコさん:「人生予期しないことが起こるから面白い」。これに繋がるという話ですね。

崇弥:伏線回収までしていただいてありがとうございます!

小川:あ、Fumieさんがお母さんにまたなにか指示を出されてますね!

Fumieさん:(ヒサコさんへ何か話しかける)

ヒサコさん:字を書いたりするのが好きやから、絵を描き始めたって、今言ってます。

小川:字がまず好きだったっていうことなんですね。

崇弥:なるほどね。

小川:ちなみにお母様とFumieさん、その大きなビルに自分たちの絵が飾られているのを見たときどんな気持ちでしたか?  

ヒサコさん:まさかみたいな感じだったよね? 渋谷の街に綺麗に飾っていただいて。とにかく誇らしかったですね。 

小川:Fumieさんどうでしたか。

ヒサコさん:びっくりしたよね。ああ(私が)言うたらあかんか。

崇弥:ぜひFumieさんの口から聞かせてください。

ヒサコさん:(Fumieさんへ向かって)あの最初の横断幕を見に行ったでしょう? 東京まで。どうでしたか? 

Fumieさん:初めてやから緊張してる。

ヒサコさん:渋谷の街が初めてやったから? うん。なるほど。それで緊張した? 

Fumieさん:そこに、うちの絵があって、見つけた

ヒサコさん:探しながら見つけて、びっくりしたーって? 

Fumieさん:そうそう。 

崇弥:びっくりしたってことですね。ちなみに私も今日、Fumieさんの作品のジャケットを着てきました。FABRIC TOKYOさんとのブランドとコラボで作ったもので、裏地がFumieさんの作品なんです。

小川:素敵ですね!ヘラルボニーでは他にもFumieさんの作品を使ったプロダクトがあると思うんですけど他にどんなものがあるんですか? 

崇弥:例えばハンカチになったり、工事現場の仮囲いを美術館にしようとFumieさんの作品が彩ったりとか。いろんな形でご一緒させていただいてます。本当にありがとうございます。

ヒサコさん:いえいえ。あと、食器もすごく綺麗でした。ヘラルボニーさんがコラボしはるところって、もう全部、一流じゃないですか。その食器もNIKKOという食器メーカーさんのもので、つい他の食器も買ってしまいました。ふふ。

崇弥:ありがとうございます!

現在、Fumie Shimaoka作品のハンカチは販売期間を終了いたしました。

小川:Fumieさんのおうちには、他にもFumieさんの絵が使われたプロダクトはありますか? 

ヒサコさん:あります!今の2人掛けの椅子を受注生産で販売してます。

崇弥:あーそうだ!ありがとうございます!ソファーとかの生地に使っていただいてたり。

ヒサコさん:それも川島織物さんっていうすごい有名なところの生地ですよね。

ヒサコさん:お母さんの方がお詳しい!補足していただいて、ありがとうございます。

小川:お母様であり、ファンでありっていう感じがすごく伝わってくるんですけど、Fumieさんの絵ってどんなものにも寄り添うような広がりを感じます。Fumieさんは、ご自身の絵を楽しんでいる方の姿を見てどんな気持ちですか? 

Fumieさん:嬉しい、よりは、うちが描いた絵、買ってくれてありがとうやな。

小川:素敵ですね。これからやってみたいって思うようなことはありますか? 

崇弥:確かに。聞かせてください! 

Fumieさん:あまり、なし。

崇弥:あまりなし? ほんと? J Soul Brothersの衣装とかどうですか? 

Fumieさん:J Soul Brothersじゃなくてあの、あれ。なんだっけ? 

ヒサコさん:EXILE? 

Fumieさん:EXILEじゃない。

崇弥:誰? 誰? 聞かせてください。

Fumieさん:ランページ。

ヒサコさん:言うてます(笑)

小川:あー!THE RAMPAGEさんか(※)。アートを通してそこと繋がるっていうのは全然可能性ありますよね。

崇弥:ゼロではない。J-WAVEを介すれば。ぜひお願いします! 

小川:でも本当に素敵な絵だから、これからもっともっと届いていくんだろうな。

※J Soul Brothersと同じくLDH JAPAN所属のダンス&ボーカルグループ

 

ヒサコさん:本当に松田さんにお会いして、こういう展開になって。元気をいただいたことに感謝ですね。

崇弥:いやいや。ヘラルボニーメンバーもみんなFumieさんが大好きですので、ぜひ東京でも、関西でもお会いできたら嬉しいです。

小川:ちなみにヘラルボニーカードっていうものにもなってるんですよね?  

崇弥:あ、そうなんですよ!こんな形でですね。ヘラルボニーカードの券面をFumieさんの「宇宙」という作品が占めています。

小川:すごい!これがお財布に入ってたらなんか運気上がりそうですよね。

小川:わー!ちょっと迷っちゃいますね。どれも絶対素敵だから。

崇弥:ありがとうございます。本当にお店で出したとき「素敵なカードですね」とかわれることもあるんですよ。本当にありがとうございます、Fumieさん。

小川:ということで、今日はFumieさんのアートが生まれたきっかけや、どんなふうに描いているのかたくさん聞かせていただいて楽しいひとときでした。Fumieさん、お母様のヒサコさん、ありがとうございました!

 

text 赤坂智世

 

Fumie Shimaoka

彼女の作品の特徴は、独特の色彩感覚でコツコツとちいさなマルやセルを繋げ、好きなモノや想いを描く。当初は、モノクロの作品を描いていたが、次第にたくさんの色を持ち、形を変え、欠片は増殖していき徐々に現在の作風が確立されていった。現在は、作業所に通いながら、家族と夕食を囲んだ後のテーブルで、のんびりと創作活動を楽しむ毎日を過ごす。

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「アートから想像する異彩作家のヒストリー」をコンセプトに、アートに耳を澄ませながら、作品の先に見えるひとりの”異彩作家”の人柄やこれまでの人生に触れる番組です。

役者・映像作家・文筆家として活躍する小川紗良さんと、ヘラルボニーの代表取締役社長の松田崇弥の2名がMCを担当。毎回、ひとりのヘラルボニー契約作家にフィーチャーし、知的障害のある作家とそのご家族や福祉施設の担当者をゲストにお迎えしています。

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